カトルカールと聞いてピンとこない人でも、パウンドケーキと言えばわかりますよね。イギリスでは小麦粉、卵、砂糖、バターの4つの材料を全て1ポンドずつ入れて焼くのでパウンド(ポンド)ケーキと呼びます。フランスでは4つの材料を全て同じ重さを入れることから、4つの4分の1という意味の quatre-quarts(カトルカール)と呼びます。ところでポンドは450g、それでは相当大きな方が必要になってしまいます。なので日本では通常すべての材料を100gずつ量って作るのが一般的になってます。
さて、柚木麻子さんの『BUTTER』の中に主人公の理佳がカジマナに言われて彼氏にカトルカールを作るシーンが描かれています。この時の里佳はお父さんにグラタンを作ってあげようとした少女の時とは異なり、少し醒めてきた彼氏との関係をどうしようかと懸念しながらも、一方でジャーナリストととして標的カジマナの懐に飛び込もうと必死で喰らいついています。彼女に言われた料理を食べたり作ったりするのもその一環で、ある意味の駆け引きを実践しています。
「カトルカールは四分の四。卵、小麦粉、バター、グラニュー糖。すべて同じ分量だけ使うバターたっぷりのパウンド型ケーキ。全部百五十グラムね。(略)あとはレモンを入れると良いわよ。国産の無農薬のものを使いなさい。卸し金で表面の皮だけさっと削るの。あればバニラエッセンスを入れたり、焼き上がりにラム酒をたっぷり塗ってもいいわね。」(文庫版p194)
我が家のパウンド型は180㎝×8㎝の日本サイズなので、150gで作るのはちょっと無理、すべて100gで作りました。改めて読み返してみると、分量だけでなくレモンもバニラエッセンスも入れてませんね。これで再現レシピと言えるかどうか?ですが…ま、いいか。












